転職ノウハウ ― ゲームクリエイターのポートフォリオ その1

業界別に意味が違う「ポートフォリオ」とは?

就職や転職活動中、履歴書や職務経歴書と同時に、「ポートフォリオ」の提出を求められることがあります。特に、クリエイティブ系の職種では必須となっている会社も多いでしょう。この記事では、ポートフォリオの語源や業界別の意味、クリエイティブ職におけるポートフォリオの重要性についてご紹介します。

業界別に意味が違う「ポートフォリオ」とは? - ゲームクリエイターのポートフォリオ

ポートフォリオの語源は「財布」

ポートフォリオ(portfolio)は、英語で「書類を入れるケース」を意味します。元々の語源はイタリア語のポルタフォリオ(portafoglio)で、紙入れや札入れのことです。イタリア語のネットショップでportafoglioと入力すると「財布」、特にお札を入れやすい長財布が並びます。

金融・教育・ファッション業界でのポートフォリオの意味

財布という意味から派生して、ポートフォリオは、業界によって違う意味を持つ言葉として使われています。

金融業界

貯蓄や投資の世界では、ポートフォリオといえば「有価証券(株式や債権など)の一覧表」や「金融資産の一覧」を指します。特に、「リスクの高い資産と、安全性の高い資産を組み合わせる資産構成」のことを「ポートフォリオを組む」という形で使うことが多くなっています。

一般的なビジネスの世界でも、多角化している企業の事業構成のことや、販売商品・サービスの構成のことを「事業(商品)ポートフォリオ」と呼ぶことがあります。

教育業界

教育の世界で使われるポートフォリオとは、生徒が日々の学習の中で残したレポートや作品、テストなどの書類、活動の様子がわかる写真や動画などを、まとめて保存したファイルを意味します。学期末などの学力テストだけで生徒を評価するのではなく、総合的に、それぞれの生徒のプラスを発見すべきという流れの中で生まれました。

ファッション業界

ファッション業界でポートフォリオといえば、プロのモデルが仕事を得るためのオーディション時に提出する、写真が集まった書類を指します。同じ意味で「ブック」という言葉もよく使われています。今までに請け負った仕事の写真や宣伝写真(コンポジットと呼ばれる)などを、パンフレットのようにまとめて閲覧できるようにしたもののことです。

クリエイティブ職ではポートフォリオが選考を左右する!

ゲーム業界などでの就職や転職時に求められるポートフォリオも、プロのモデルと同様、今まで制作してきた制作物をまとめた「作品集」です。ちなみに、ゲームや映像制作の書類選考でポートフォリオの提出が求められるのは、おもにグラフィックデザイナーですが、シナリオライターサウンドクリエイターなども求められる場合が多いです。

そういった職種にとって、履歴書や職務経歴書と同様、ポートフォリオはとても重要な書類です。その評価によって面接に進めるかどうかが決まるほどの存在で、選考の結果に大きな影響を与えます。難度の高い資格、豊富な実務経験、有名作品の制作に携わった経験といった魅力的な要素があったとしても、ポートフォリオの仕上がりが悪ければ、書類選考で落ちる場合があるほどです。それは、デザイナーが「人を惹き付ける作品」を制作する仕事であることが影響しています。ポートフォリオがすばらしければ、良い仕事が期待できると想像できるわけです。

ですから、例えば実務未経験であっても、ポートフォリオの出来によって書類選考を通過するチャンスがあります。実際、そうして採用され、有名ゲームタイトルのメインデザイナーになったという人もいます。そのくらい、ゲームや映像制作の採用において、ポートフォリオは重要なのです。

また、ゲームプロデューサーやディレクター職を希望する人が、ポートフォリオを提出する例も増えてきました。履歴書と職務経歴書だけでは「自分を表現しきれない」という、意欲の高さを示すものとしても有効といえるでしょう。企画系職種であるゲームプランナーであれば、ポートフォリオとして「企画書」を用意することで、自分の業務実績や企画力の高さをアピールすることもできます。

クリエイティブ職を目指す人にとって、ポートフォリオはクリエイターとしてのあなたの評価を決定する重要なものです。ぜひ、すばらしいポートフォリオを作成してください。

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