シリコンスタジオエージェントを利用して、まったくの実務未経験からゲーム制作会社への転職に成功したN.Yさんに話を伺いました。
最初のコンタクトから面談、提出されたポートフォリオの内容、応募先の決定や面接について、担当のキャリアアドバイザーのアドバイスも含め、ゲーム業界への転職を考える人にとって見逃せないエピソードが満載です。
――ゲーム制作会社への転職まで、どんなお仕事をしてきましたか?
N.Yさん 専門学校を卒業後、飲食店で3年間働きながらグラフィックデザイナーの仕事などを掛け持ちしていました。 その後、建設会社に転職して、建設機械のメンテナンス業務に従事。2020年5月に退社して、それから約1年間CGの勉強をして、現在に至ります。
――ご卒業された専門学校では、ゲーム制作について習う機会があったのでしょうか?
N.Yさん いえ、グラフィックデザインの専門学校です。パソコンを使用して、広告デザインなどを学んでいました。その過程で、「Illustrator」や「Photoshop」を使えるようになりました。
――ゲームとは関係のない業種からの転職ですが、なぜゲームクリエイターになろうと思ったのですか?
N.Yさん ゲームを制作するというより、前職で働いているときに、「CGを仕事にしたい」と思ったのがきっかけです。 そこで、CGを扱う職種を調べたところ、ゲーム会社がたくさん出てきました。それなら、「ゲームのCGを作る人」を目指そうと考えたんです。
――未経験からの転職に不安はありませんでしたか?
N.Yさん 不安はけっこうありましたが、それ以上に「絶対にやりきろう!」という気持ちのほうが強かったです。 心が折れそうになったときもありましたが、「やると決めたことは最後までやる」と思っていたので、CGの勉強を続けることができました。
――そもそも、CGに興味を持ったきっかけは?
N.Yさん 「楽しそうだな」と思ったことがきっかけで、無料の「Blender」というソフトを使うようになり、すごく興味を持ちました。 でも、初めから「CGで身を立てる」と目標を決めていたのではなく、軽い気持ちで始めたのが本当のところです。そのときの仕事は、CGとまったく関係がなかったので、完全に趣味ですね。
――ゲームはもともと好きでしたか?
N.Yさん ゲームはとても好きで、物心ついた頃からずっと遊んできました。親もゲームが好きで、家にゲーム機がありました。 スーパーファミコンや初代のPlayStationなどです。特に、小学生のときに出た「鬼武者※」というゲームが好きでした。 今見ても美しいのですが、子供ながらに「CGはすごい」と感じたことを覚えています。
※株式会社カプコンから2001年に発売されたPlayStation®2ゲームソフト。 爽快な剣戟アクションや「幻魔」との壮絶な戦いを描いた物語で、世界中のプレイヤーを魅了した傑作。
――転職活動は、CGの勉強と同時進行だったのですか?
N.Yさん ポートフォリオを完成させてから転職活動を始めました。 ポートフォリオがなければ、採用する側も「どんな力があるのか」を測れないことはわかっていたので。
――転職を支援する会社はたくさんありますが、シリコンスタジオエージェントを選んだ理由は何ですか?
N.Yさん 転職活動にあたってエージェントを調べたとき、関東だけ、関西だけといった地域の限定がなく、ゲーム業界に強いということが書かれていたのがきっかけです。 経験者向けの転職サービスということだったのですが、ダメ元でシリコンスタジオエージェントにメールを送りました。「ポートフォリオがあるので登録できないでしょうか?」と。 ポートフォリオのURLだけを貼った、今思えばかなり失礼な内容ですね。でも、すぐに返信をいただいて、電話での面談もとんとん拍子に決まっていきました。
――ポートフォリオを見て「連絡をしよう」と思った理由を、担当のキャリアアドバイザーの視点から教えてください。
キャリアアドバイザー
社内でポートフォリオを拝見して、「この人は未経験だけどいいものを持っている」と感じました。
私がポートフォリオを見るときのポイントにしているのは、「パッと見たときの構成」です。
つまり、見る人のことを考えて作られていることを重視しています。
同時に「自分自身の世界観を表現」できていることも大切です。
送られてきたポートフォリオは両方が成立していたので、「(就職が)決まる」という判断になり、面談を実施させていただきました。
――一見してわかる魅力があったということですね。ポートフォリオの作成にあたって、どんな工夫をしましたか?
N.Yさん まず、「一目見てわかりやすい」ものにすることを心掛けました。 どなたが見ても、「これを作った人間が好きなものが何なのか」が伝わることを意識しています。 また、作品を一枚パッと載せるだけではなく、「どう形にしていったか」という過程もわかるよう、説明を加えるようにしました。
――作品づくりで一番こだわっているのはどんな部分ですか?
N.Yさん テクスチャーでしょうか。初めは「Photoshop」だけで制作していたのですが、時間がかかるのが難点でした。 そこで、「Substance Painter」に頼ったところ、これが大正解でした。無料ではありませんが、支払った金額以上の恩恵を受けられます。「Blender」でもテクスチャーは作れますが、クオリティは天と地の差です。
――ポートフォリオに追加や修正は必要でしたか?
キャリアアドバイザー
ご自身の表現したい世界観や指向性がしっかり出せているポートフォリオになっていましたし、コンセプトや制作時間、制作にあたって気をつけたポイントなども書かれていました。
採否を判断する担当者にスキルも伝わる内容になっていたので、特に修正を加える必要はありませんでした。
未経験であってもセンスがあることはわかりましたし、面談時に「前職を辞めてCGの制作に寝食を忘れて取り組んだ」と伺ったので、応募企業にはその努力を含めてアピールできると考えました。
ちなみに、経験者の人のポートフォリオは世界観が固定化しすぎている場合があり、企業に「作風に合わない」とはねられてしまうケースがあります。そのようなときは、面談時にポートフォリオの修正をお願いすることもありますね。
――完璧なポートフォリオだったのですね。その後、キャリアアドバイザーと面談をして転職活動に入るわけですが、ほかの応募書類や面接対策などで役立ったアドバイスはありますか?
N.Yさん
自己PRと志望動機は悩む人が多いそうですが、私も書いたものを添削してもらって応募書類を仕上げました。ものすごい長文で送られてきた添削がめちゃくちゃ役に立ちましたし、とてもうれしかったです。
シリコンスタジオエージェントのキャリアアドバイザーは何でも教えてくれるので、遠慮せずに聞けばいいと思います。とにかく対応が真摯で、何でも親切に教えてくれたのはありがたかったです。
――応募する会社はどのように選びましたか?
N.Yさん 面談時に「数を絞るのではなく、たくさんの会社に応募して多くの人と出会ったほうがいい」というアドバイスをもらいました。 もっともであると思いましたので、応募先についてはキャリアアドバイザーに一任することにしました。
――特定の会社に絞らなかった理由は何ですか?
キャリアアドバイザー
面談では、ゲーム業界のことや、未経験からの転職の厳しさについて説明させていただきました。就業希望地域が関西のみであることも条件としては厳しかったです。
それでも、前向きな姿勢は崩さず、またご自分にとって不利なことであっても素直に受け取れる人であると感じました。
そこで、まずは経験を積むことを重視すべきとお伝えして、条件に合う会社をどんどんご紹介(応募)し、「声がかかった会社から会いに行く」という方針に決めました。
そこから、現在お勤めの会社に採用が確定するまでのスピードは、私もびっくりするくらい早かったです。
――実際、どのくらいで転職先が見つかったのでしょう?
N.Yさん 1ヵ月かからなかったです。
――ポートフォリオの送付から、非常にスピード感のある展開ですね。
キャリアアドバイザー 最初に、「こうなりたい」というゴールを定めた上で、現実を直視していただくようにしました。 特に、使えるツールが「Blender」だけというのは、ゲーム開発現場ではMayaや3dsMAXが使用されていることから採用される難易度が高いです。 それでも、スキルを活かせる可能性のある会社はいくつも把握していたので、その中から「いい会社に決めます!」とお伝えして、応募先をピックアップしていきました。 会社選びを全部お任せくださったのは信頼の証ですから、ご就業先が決まって良かったです。
――転職先が決まるまで、どのくらい会社の面接を受けましたか?
N.Yさん 書類選考を通過したのは3社でした。実際に面接を受けたのは2社で、もう1社はタイミングがうまく合わず受けていません。 日程調整をしている段階で、面接を受けた1社が内定、もう1社も二次面接の日程を出してくれた状態でした。そのため、3社目は面接をお断りさせていただきました。
――現在の会社に決めた理由は何ですか?
N.Yさん 一次面接の担当が現在の上司なのですが、その人柄や雰囲気がすごく良かったことが一番の理由です。 「この会社は信頼できる」「自分が活躍できる」「やりたいことが実現する」と感じました。
――働き始めた感想を教えてください。
N.Yさん 「CGを仕事にする」と決めて勉強をしていたときに考えていたとおりの仕事ができているので、「このまま続けたい」と思っています。
――仕事でも「Blender」を使っているのでしょうか?
N.Yさん 仕事では「Maya」と「Photoshop」しか使っていません。「Blender」は、趣味で家に帰ってから遊んでいます。
――使用ツールが「Maya」になって困ったことはありますか?
N.Yさん 「Maya」は未経験でしたが、それでも現場で困るということはありませんでした。「Blender」も「Maya」も、CGの作り方や考え方はいっしょですから、 戸惑うのは操作くらいです。それも、上司や先輩が教えてくれたので問題ありませんでした。
――未経験からゲーム業界を目指す人にアドバイスをお願いします。
N.Yさん
「どういう作品を作ればいいのか」「どのクオリティで作ったら評価されるのか」という部分で悩むと思います。
でも、自分の好きな世界観で、100%の力で作りきれば、自ずとクオリティも上がりますし、見てくださる人にも伝わります。
好きな作品を作りきることが大事なのではないでしょうか。
私は、SNSにアップされた個人の作品やCGコンペの応募作品の中からクオリティの高いものを選んで、自分の作品と見比べていました。
同じテーマで作るわけではないので方向性や雰囲気は全然異なりますが、高品質の作品と自分の作品の「何が違うのか」をチェックする作業です。
光の入り方、影のつけ方、質感などを比べることは、以降の作品づくりに活きました。
ちなみに、ポートフォリオでは、「ポリゴン数を気にしなくても大丈夫!」ということも伝えたいです。 ゲーム会社に提出するときは、「ポリゴン数を抑えたクオリティの高い作品が評価される」という記事がたくさんあります。 でも、ポリゴン数を下げてしまうとクオリティを上げるのは難しい。実際に面接を受けた印象ですが、採用側はポリゴン数をあまり気にしていないと感じました。 それよりも、クオリティの向上を考えたほうがいいと思います。
――キャリアアドバイザーの視点から、未経験の人にアドバイスをするとしたら、どんなことが挙げられますか?
キャリアアドバイザー
ご自分が得意なものはもちろん大切ですが、世の中で今ウケているものをサーチして、ポートフォリオに取り入れる必要があります。
また、応募書類(ポートフォリオ、履歴書、職務経歴書)においては、「努力している姿勢の見せ方」も重要です。
特に、未経験の人が「どう努力してきたのか」は、採用側が「業務にどう取り組んでくれるのか」「主体的に動けるのか」を判断する材料になります。
どんなに小さなことでも、ご相談いただければアドバイスできますので、お一人で悩まずどんどん頼ってください!
――最後に、シリコンスタジオエージェントへの登録を考えている人にも一言お願いします。
N.Yさん ゲーム会社の求人数がとても多く、地域も関東だけではなく、全国の案件を持っている点は大きなメリットだと思います。 キャリアアドバイザーとの面談が済むと、メールで連絡をとり合うことになりますが、「この会社は面接でこういうことを聞いてくるので、 こんな風に答えたほうがいい」といった、傾向とアドバイスをセットでくれることもありがたかったです。
まったくの未経験から目指したゲームクリエイターの道でしたが、ポートフォリオを作成したことで、シリコンスタジオエージェントに登録できました。 そして、キャリアアドバイザーの人と出会い、たくさんのアドバイスをもらって選考に臨み、ゲームクリエイターになる夢を叶えることができました。 私と同じく、実務未経験からゲーム会社への転職を考えている人は、まずはしっかり作品を作ってみて、シリコンスタジオエージェントに相談してみることをおすすめします!
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