研修レポート ― 派遣社員向けUnityエフェクト研修がスタート!

派遣社員向け「Unityエフェクト研修」がスタート!

ゲーム・映像業界への転職や人材派遣に特化した転職エージェンシーであるシリコンスタジオエージェントは、最新技術を学べる「技術研修」を始めました。その第1弾として、現在のゲーム業界で採用ニーズが高い職種であるエフェクトデザイナーへのキャリアパス支援の1つとして、「Unity」を使用した研修が行われています。
ゲーム業界では老舗に数えられ、Unityに対応するミドルウェアを数多くリリースしているシリコンスタジオならではの最先端の技術研修。エフェクトデザインに興味がある人にとって、見逃せない内容となっています。

特集・企画記事 ― 派遣社員向けUnityエフェクト研修がスタート!

転職エージェンシーの仕事と実態

転職を希望する人と、人材を求める企業をつなぐ役割を担う転職エージェンシー。転職エージェンシーには、幅広い業界に広く展開する会社と、特定の業界に深くコミットしている会社があり、ゲームと映像業界に特化したシリコンスタジオエージェントは後者にあたるでしょう。
また、多くの転職エージェンシーは、クライアントである企業に正社員を紹介するだけでなく、期間限定の契約社員や人材派遣などの事業も手掛けていることが多く、シリコンスタジオエージェントも企業の求めと転職者の希望に合わせて、さまざまな雇用形態で人材を紹介しています。

実際の人材紹介においては、企業が求める人材と転職者の能力のマッチングを、経験豊富なキャリアアドバイザーが綿密に行いますから、需要と供給が乖離することはありません。正社員としての採用であれば、入社後に研修を行ったり、実際のプロジェクトで揉まれたりすることにより、能力を大きく伸ばすことが可能です。しかし、企業に派遣される人材には、プロジェクトを完成に導いたり、ピンポイントでチームを救ったりといった、より専門的で実務に即した能力が求められます。もちろん、企業が求めている能力を持っている人であれば問題ありませんが、ゲーム開発は企業やプロジェクト、チームなどによって大きく異なるものですから、必ずしもフィットするとは限りません。

業界屈指の技術研修でスキルアップ

企業と求職者のミスマッチの可能性を限りなくゼロにするべく、2019年、シリコンスタジオエージェントは派遣社員向けの技術研修をスタートさせました。このプログラムは、シリコンスタジオで派遣就業中のスタッフが受けられるもので、現在のゲーム開発現場において欠かせないツールのひとつである「Unity」の研修を、第一線で活躍中のクリエイターから集中的に受けることができます。こうした技術研修を可能としたのは、同社がゲームやミドルウェアを開発する事業を展開しているためで、ほかの転職エージェンシーにはない大きなアドバンテージといえるでしょう。

特集・企画記事 ― 派遣社員向けUnityエフェクト研修がスタート!

なお、現在行われている研修内容はUnityにおけるエフェクト作成」で、これは現在企業の採用ニーズが高い職種に合致したものです。具体的には、次の6つのエフェクト作成を学ぶことができます。

<Unityエフェクト研修で学べる内容>

  1. 光エフェクト
  2. 爆発エフェクト
  3. ワープエフェクト
  4. 風と木の葉のエフェクト
  5. 炎エフェクト
  6. オーブエフェクト

いずれも、ゲームのハードやジャンルを問わず頻出するエフェクトであり、これらの基本を押さえておくことは、エフェクトデザイナーにとって必須といえるでしょう。

Unityエフェクト研修の対象者

受講者は事前にUnityのアカウントを取得し、YouTubeに公開された学習動画を閲覧して基礎的な知識を頭に入れます。その後、ほかの受講者とともにシリコンスタジオエージェントのセミナールームで全3回の講義を受け、実際にエフェクトを作成しながら、技術を身に付けていく流れです。最終回には、講師と受講者を交えて完成した作品(エフェクト)の品評会を行うなど、スキルアップを実感できる内容となっています。

特集・企画記事 ― 派遣社員向けUnityエフェクト研修がスタート!

なお、この技術研修は、現役でUnityを使ってエフェクトを作っているクリエイター向けではありません。主にイラストレーターや2Dデザイナーとして就業し、これまでUnityにふれる機会がなかった人エフェクトデザイナーを目指したい人自身の新たな武器を手に入れたい人Unityの使用経験が浅い人が受ける内容となっています。

需要が増えているUnityのエフェクトデザイナーを志す人は、シリコンスタジオエージェントに登録して技術研修を受けることが、未来を開く第一歩になるでしょう。

講師が語るUnityエフェクト研修の意味

シリコンスタジオでさまざまなセミナーの講師を担当している遠藤真宏、秋山正樹の両氏に、Unityエフェクト研修の内容や実務への応用など、気になるポイントについて伺いました。

――「Unityエフェクト研修」の講師を引き受けた経緯を教えてください。

遠藤私たちは、複数の専門学校で講師をしています。この度、シリコンスタジオが派遣社員向けのトレーニングセミナー(研修)を実施するにあたり、「講師の経験を活かして何かできないでしょうか」というご相談をいただきました。そこで、「Unityのエフェクトを体験しましょう」という内容からスタートすることになったのです。

――受講者に伝えたいポイントは何ですか?

遠藤15年以上、CGに関わり、さまざまなツールを使ってきました。ですから、「初めてのツールに取り組むときに注意すべきこと」や「2Dデザイナーから3Dデザイナーに転向する方法」などを熟知しています。研修では、それらのポイントをしっかり伝えるようにしています。

――今回の研修は「Unity」ですが、3Dデザイナーの需要は高いのでしょうか?

遠藤ブラウザゲームが流行ったときは、2Dデザイナーの需要のほうが高かったです。スマホアプリも初期は2Dデザイナーが求められていました。最近、リリースされる本数は、2Dと3Dで半々くらいですが、派遣社員が必要な比較的大きいプロジェクトでは、3Dデザイナーの需要はより高くなります。求人数も3Dデザイナーのほうが増えている傾向があります。

――派遣社員として働く人にとって、3Dのツールを使えるほうが、メリットが多いということですね。

秋山そうなります。VRの需要も高まってきていますので、今後は3Dができたほうが仕事は増えるでしょう。

――ほかにもツールがある中で、Unityでエフェクトを作る利点はどんなところにありますか?

秋山無料で始められることが一番です。3D学習の起点としてちょうどいい。また、多くのUnity使用者が作成した「アセット」がたくさんあることもメリットです。

遠藤UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンが広まる前は、制作会社ごとに独自のツールを使っていました。つまり、ツールの使い方は、「その会社に入って覚えるもの」でした。
しかし今は、Unityのオペレーションを覚えておけば、参加したプロジェクトで多少カスタマイズされていたとしても、問題なく作品を作ることができます。また、前作で作ったアセットを利用したり、発展させたりすることができる「取り回しの良さ」も、Unityを使うメリットといえるでしょう。

――この研修を受講したら、開発の現場で「Unityでエフェクトが作れます!」と言っても大丈夫ですか?

遠藤1回目の研修で、Unityができることの限界」までをお伝えします。2回目で、デフォルトのUnityには搭載されていない「凝ったシェーダー」(カスタムアセット)の自作をサポートします。もちろん、求められる内容やプロジェクトの規模にもよりますが、一般的なゲーム開発で使うUnityのエフェクト制作については、十分こなせるようになるでしょう。

――初心者やUnityにふれたことがない人、そもそもエフェクト制作の経験がない人でも問題ありませんか?

遠藤本日、受講されている方も、Unityの使用経験がある方はお一人だけで、ほかの皆様は未経験者です。ちなみに、前回の研修では全員未経験でした。さらに言うと、半数の方は「3DCGのことがわからない」状態で受講されています。そういう方でも全3回の研修を受講すれば、しっかりUnityでエフェクトが作れるようになります。

――Unityのエフェクト制作で、一番つまずきやすいのは何ですか?

秋山さまざまな機能を持つUnityは、エフェクト制作を覚える入り口として優れたツールですが、それがネックにもなります。例えば、2Dで模様を描いたことがない方にとっては「テクスチャー」の作成、3Dでモデルを作ったことがない方には「モデリング」、物体を動かした経験がない方にとっては「アニメーション」が、それぞれ「作れない」「得意ではない」ということになるでしょう。逆に言うと、苦手でできない部分を覚える、あるいは興味を持つきっかけになる可能性があります。

遠藤研修にはほかにも、「Mayaでモデルを作る」や「Photoshopでテクスチャーを描く」「テクスチャーアシストツールの使い方」などがあります。エフェクト制作をきっかけにUnityにふれたら、続いてほかの研修を受けることで、3DCGに関するツールを横断的に学ぶと同時に、3DCG全般の造詣が深くなるわけです。

――研修の受講後、Unityを学んでいく際におすすめの方法はありますか?

遠藤私たちがUnityを使い始めたころは、オンライン上のドキュメントはどれも参考になりました。しかし、Unityはとてつもない頻度で更新をしているツールです。そのため、ドキュメントが新しいバージョンに対応している内容なのかを精査する(最新のUnityで同じオペレーションができるかを確認する)必要があります。その手間を考えますと、Unityの「アセットストア」に並んでいる同業者(クリエイター)が作ったエフェクトアセットを分析していくほうがいいでしょう。先人が作った「お手本」のパラメーターを変更したり、アレンジしてみたりするわけです。

――これから研修を受講しようという方に向けて、一言お願いします。

遠藤エフェクトを作ったことがない方はもちろん、Unityをさわったことがない、3Dモデリングをしたことがない、テクスチャーを描いたことがない方…皆様大歓迎です。研修を受けていただくことで、Unityでエフェクトが作れる」ようになります。
また、これをきっかけに、ほかのツールに興味が持ったら、それらの技術研修もご用意しています。Unityでのエフェクト制作を入り口に、3DCGの世界が広がると思いますので、ぜひご参加ください。

秋山「どう転職するか」「どのようにキャリアアップしていくか」と考えている方には、研修を受講いただくことで、「この分野を深める」「この方向にスキルセットを築く」ということを考えるときの手助けになります。また、技術的なことだけではなく、今後のキャリアについてもアドバイスできることがたくさんありますので、研修に参加される際にはどんどん質問をしていただければと思います。

特集・企画記事 ― 派遣社員向けUnityエフェクト研修がスタート!

講師PROFILE

遠藤真宏

株式会社オープンエンド代表取締役。2003年3月に都内のデザイン系専門学校を卒業後、映像系の会社でモデリングからコンポジットまで、3DCGの作業全般を経験。その後、複数のゲーム会社で数々のメジャータイトルの開発に携わる。その経験から、「脳で理解できる作業フロー」を永遠のテーマに研究を重ね、23歳で独立。フリーランサーを経て、株式会社オープンエンドを設立した。現在は、都内を中心に複数の専門学校等の教職も掛け持ちながら、東南アジアの3Dデザイナー育成に注力している。2009年6月に催された、「Cut and Paste 2009 Tokyo」の3Dモデリング部門の覇者でもある。

派遣社員向けUnityエフェクト研修・講師PROFILE - 遠藤真宏

秋山正樹

スタジオミッシュマッシュ代表。プログラマーとしてキャリアをスタートするも、異業種へのチャレンジを決意。2013年にデジタルハリウッドを卒業し、映像系CG会社にて、アニメーション、エフェクト制作を中心に3DCGの経験を積む。その後、ゲーム・VR開発会社に転職。CG制作のみならず、企画立案やスクリプト制作などを幅広く担当した後、2018年に独立。都内の専門学校で講師をしながら、CG制作に携わっている。

派遣社員向けUnityエフェクト研修・講師PROFILE - 秋山正樹

お問い合わせ

お気軽にお問い合わせ・ご相談ください!

メールフォームでのお問い合わせ

お問い合わせフォーム

お友達紹介キャンペーン!Amazonギフト券など 選べるe-GIFTがもらえる!