
2023年の世界のゲーム市場規模は、約29兆5,162億円(角川アスキー総合研究所「ファミ通ゲーム白書2024」)と、同一為替レートで前年比3.1%増加しました。日本国内のゲーム市場は、同2兆1255億円で4.6%の成長。2022年に微減となったゲーム人口も2023年は前年比2.8%増の5,553万人に持ち直しました。
2024年は欧米を中心としたゲーム会社による人員整理が加速しました。日本国内でもさまざまな規模のゲーム会社が開発プロジェクト終了やスタジオ閉鎖を発表するなど人員削減の傾向が目立ち、波乱の一年となったゲームクリエイターも多いのではないでしょうか。
2025年以降も巨大な市場であることに変わりなく、市場全体は少なくとも2030年まで伸長すると予測されています。また、2024年を底に業界の景況感は好転すると予測されており、ゲーム関連企業やゲームクリエイターにとっては期待がもてそうです。
世界各国にさまざまなタイトルを使ったリーグが置かれ、規模の大小、オンライン・オフラインを問わず、毎日のように大会が行われるようになったeスポーツ。
2022年の市場規模は14.5億ドル、2023年は17.2億ドルと大きく成長しており、以降も年に8~10%の勢いで伸び、2030年には67.5億ドルの巨大市場になる見込みです(数字はいずれもStatista調べ)。この傾向は今後も続き、2025年まで年平均20%以上の成長が見込まれています。
世界で人気を集めるようなeスポーツタイトルの開発と運営はコストがかかるものの、それに耐えられるゲームメーカー(パブリッシャー)は今後も力を入れていくことは間違いありません。
こうしたeスポーツのプレイヤー数と視聴者数の伸びは各国政府も注目するところとなっており、2023年10月23日にはサウジアラビアのサルマン皇太子が「eスポーツ・ワールドカップ」を、2024年から毎年開催することを発表。オリンピックやサッカー・ラグビーのワールドカップ、陸上のワールドアスレティックス(世界陸上)と同じように、ゲームプレイヤーの世界一を決める大会が、放映権やスポンサー収入、観戦券の販売などで収益が見込めるコンテンツとして認められたことになります。
eスポーツは、日本でも人気を集めつつあります。市場規模は2021年に約78億円、2023年は130億円程度の予測(角川アスキー総合研究所「日本eスポーツ白書2022」)と、ゲーム市場全体に与えるインパクトは小さいものですが、PCや家庭用ゲーム機ではなく、スマホゲームもeスポーツのタイトルとして人気があり、比較的小規模なゲームメーカーにもチャンスがあることが特徴です。

圧倒的な没入感が得られるVRも、対応する家庭用ゲーム機が十分普及していることや、VRを手軽に楽しめる施設・イベントの増加、テレビCMなどでVR機器が認知されつつあることもあり、2024年以降の伸びが期待される分野です。
2024年6月にAppleが「Apple VisionPro」を日本で販売開始しましたが、技術的課題・コストの問題などにより開発中止を発表。一方でMetaは「Quest 3」などのQuestシリーズを軸に手軽さ・コストパフォーマンスを重視した戦略で低価格市場でのシェア拡大を目指しており、今後のVR/AR市場は価格と価値のバランスが重要になるとみられています。
また、スマートフォンの位置ゲーム(GPSを利用したタイトル)でよく採用されているARも、まだまだ伸びる余地があると考えられます。
現在は「カメラを向けると特定のキャラクターがアクションをする」「いっしょの画面で撮影ができる」といった、キャンペーンのおまけ的な扱いが大半です。しかし、「ゲーム内容とリンクして物語進行に絡む」「ゲームを有利に進められるような位置付けになる」「ARそのものが主役となるゲーム」などが生まれてくれば、より大きなムーブメントとなる可能性があります。

そして、もうひとつの大きなトピックが、サブスクリプションです。PCや家庭用ゲーム機では、長らくパッケージ販売が主流でしたが、現在はダウンロード販売に抵抗がない世代が増え、「モノが手元になくても良い」プレイヤーが増えています。
また、ゲームの発売後に追加コンテンツを販売したり、パッチ(修正プログラム)をあてたりするケースも多くなりました。ゲームはオンラインで入手し、オンラインで遊び、オンラインでアップデートしていくことが普通になっています。
その延長線上に、毎月定額の課金をしながら遊ぶサブスクリプション型のタイトルがあります。リリース時は安価あるいは無料で提供され、「継続してプレイしたければ月額XX円を払ってください」というタイプのゲームが増えており、かつての「売ったら(買ったら)おしまい」というビジネスモデルが大きく変わりつつあります。
ゲームメーカーにとっては、毎月の保守管理コストや追加コンテンツの開発費の負担が増えるものの、一定以上のユーザーの心をつかめば長期間の売上が見込めるため、今後もプラットフォームを問わず、毎月課金や追加課金を行うタイトルは増えるでしょう。
ゲーム業界ではある程度予測されていたものの、長期にわたって新ハードやAAAタイトルの発表の場であり、世界中のゲームメーカーにとって一大イベントであったE3が2023年に役目を終えたことは大きなトピックとなりました。
東京ゲームショウは2024年には27万人以上の来場者が訪れるなど、コロナ禍以前の規模に戻りつつありますが、いわゆるリアルイベントへの出展効果は、これらのイベントが始まった1990年代のそれとは大きく変わっています。
現在、広報の場は自社サイトやSNSのほか、動画やリアルタイム配信がメインです。ゲームメディアの主戦場がウェブに移行していることもあり、これまで以上にユーザーにどう届けるか、どう見せるかが販売本数に関わってきます。
工夫次第で小さなデベロッパーのタイトルが跳ねる(バズる)可能性もあり、特にプロデューサーやディレクター、プランナーといった職種の人は、こうした広報戦略を含めて企画を動かしていけるようになる必要があるでしょう。
また、規模が小さいデベロッパーにとって頭が痛いのが、(特に中国や韓国を中心とした)海外資本の台頭です。1つのタイトルに投下する開発費の桁が異なるため、日本企業の水準では考えられない高額のオファーで優秀なクリエイターを集めることができ、世界で戦うタイトルの制作が難しくなりつつあります。
しかし、事前の期待が大きかったAAAタイトル「The Day Before」のリリースからたった1週間後である2023年12月11日、アメリカのFntastic社がスタジオ閉鎖を発表するなど、大きな資金と優れたクリエイターを集めたプロジェクトが必ずしも成功するとは限りません。
転職を考えているクリエイターは、業界内の友人知人だけでなく、幅広い情報を持つキャリアアドバイザーに相談するなどして、慎重に転職先を決めるようにしてください。
2025年、ゲームクリエイターの転職で特に重宝されるのは、「特定のスキルに特化したスペシャリスト」です。エンジニアであれば、大規模なオンラインゲームのサーバー周りを構築できる人のほか、PCや最新の家庭用ゲーム機でAAAタイトルのメインプログラマーを務めた人、巨大なユーザーを抱えるスマホゲームの開発や運営に携わった人が該当します。
デザイナーは全体的に人手不足で、特に3Dキャラモデルや背景モデルが一定レベル以上でできるクリエイターは引き続き求められます。さらに、3Dエフェクトやアニメーションの重要性が増しており、CMや映像、テレビアニメなどのCG制作で経験を積んだ人はゲーム会社で活躍するチャンスがあるでしょう。
誰もが認める優れた技術や制作経験がない(足りない)と感じている人は、現在の仕事を続けながら「個人で学ぶ」時間を作り、一段上のクリエイターになることが大切です。
どの会社がどんな職種を求めていて、どのような技術が求められているのかといった情報は、シリコンスタジオエージェントのキャリアアドバイザーがお伝えすることが可能です。転職を考えているクリエイターは、まずはお気軽にご登録ください。
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