ゲームクリエイターのなかには、会社の倒産や契約終了、体調不良などのやむを得ない事情により急に退職をしなければならないケースもあるでしょう。次の就業先が決まっておらず仕事をしていない期間は、当然給与の支給がないので生活に不安を感じる方もいるのではないでしょうか。そんなときに利用できるのが「失業手当(失業保険)」という制度です。失業中にも不安なく転職活動ができるように、失業手当を受け取れる条件や金額、期間、受給の際に必要な手続きの流れなどを解説します。

失業手当(失業保険・失業給付金)といわれているものは、公的保険制度の一種で「(雇用保険の)基本手当」といいます。雇用保険の加入者は、自己都合・会社都合などの理由で離職した際に失業手当を受給することができます。
しかし、離職者全員が受け取れるものではありません。受給の条件や手続きの方法などを事前に確認しておきましょう。
失業手当は、退職の理由によって受け取れる時期や金額等が変動します。退職の理由は主に「自己都合」と「会社都合」に分けられます。
退職理由が「自己都合」と「会社都合」のどちらなのかによって、失業保険の給付を受けるにあたって、以下のような違いがあります。
自己都合と会社都合では、失業手当の受給開始時期が変動します。
また、どちらの場合も受給開始から失業手当が振り込まれるまでに1ヵ月ほどかかります。
会社都合による退職でも、会社に大きな損害を与えてしまった場合や、5年間で3回以上、明確な理由なく自己都合退職をしていた場合、例外扱いとなります。このような場合は、3ヶ月と更に7日経過すると受給可能です。この他に、給付制限期間がないのが「特定理由離職者」です。「特定理由離職者」の条件についてはのちほど詳しく解説します。
| 自己都合 |
|
|---|---|
| 会社都合 | 7日間後(待期期間のみ) |
| 特定理由離職者 | 3ヶ月+7日経過後 |
自己都合と会社都合・特定理由離職者で受給要件が異なります。
| 自己都合 | 2年間以上雇用保険被保険者で最低12ヶ月以上働いている |
|---|---|
| 会社都合 | 1年以上雇用保険被保険者で最低6ヶ月以上働いている |
| 特定理由離職者 |
自己都合と会社都合では、給付金額や期間が異なります。以下の表で給付期間に関する内容をまとめました。給付金額に関しては、「自己都合」と「会社都合」で1日当たりの給付金額に変わりはありません。しかし、給付期間が異なるため給付金額もその分変動します。
| 年齢 | 被保険者である期間 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1年以内 | 1年~5年 | 5年~10年 | 10年~20年 | 20年以上 | ||
| 自己都合 | 65歳まで | × | 90日 | 90日 | 120日 | 150日 |
| 会社都合 | 30歳まで | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | × |
| 30歳~35歳 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | ||
| 35歳~45歳 | 150日 | 240日 | 270日 | |||
| 45歳~60歳 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | ||
| 60歳~65歳 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 | ||
「自己都合」の退職でも"特定理由離職者"である場合は、会社都合と同じ扱いになります。特定理由離職者と認められるには、以下の内容に該当する必要があります。
自己都合と会社都合とで異なる「失業手当を受け取る条件」について再度確認していきましょう。どちらの場合でも、ハローワークで求職申込を行い、その後も積極的な就職活動が必要になります。「失業の状態」とは、就職できる能力があるものの、本人の努力が実らなかったり、ハローワークの支援が入ったりしても、まだ職業に就けない状態のことをいいます。
条件1:在籍期間(雇用保険の被保険者期間)が通算12ヶ月以上
条件2:ハローワークで求職の申込みを行い、就職活動を積極的に行なっている
条件1:在籍期間(雇用保険の被保険者期間)が通算6ヶ月以上
条件2:ハローワークで求職の申込みを行い、就職活動を積極的に行なっている
条件1:在籍期間(被保険者期間)が通算6ヶ月以上
条件2:ハローワークで求職の申込みを行い、就職活動を積極的に行なっている
ここまで失業手当(失業保険)の受給要件を確認してきました。
実際に失業手当を受給するためにはどのような手続きを行えばいいのでしょうか。失業手当の受給手続きに必要な書類や手順を説明していきます。
ハローワークで求職を申し込むには離職票が必須となります。そのため、退職の際には必ず会社から離職届を受け取りましょう。退職が決まり次第、人事部署などに離職票の発行を依頼することで、会社側がハローワークに必要書類を提出してくれます。
手続きが完了するとハローワークから会社に離職届が届き、退職者に渡されるのが一連の流れです。離職届が会社に届いた時点で退職済みであることが多く、郵送で受け取るケースがほとんどです。
次に、離職票と求職票が手元に届いたら、ハローワークに提出する作業が必要になります。離職票に記載された離職内容に意義があった場合は、この段階でハローワークに伝えるとよいでしょう。
そのほかに必要な持ち物、書類については以下の通りです。
ハローワークに離職票を提出し求職の申込みを行った日から7日間は、失業手当は支給されません。この期間は待機期間といって自己都合や会社都合などの離職理由にかかわらずすべての人に適用されます。
雇用保険受給中の手続きや、失業認定申告書の書き方を教えてもらえる約2時間の説明会があるので必ず参加する必要があります。やむを得ない理由がない限り、日程変更はできないため参加には注意が必要です。
説明会には以下のものを持っていきましょう。
4週間に1回の認定日にはハローワークに足を運ぶ必要があります。この時に求職活動の報告を行うため、一定の求職活動をしていないと失業手当(失業保険)を受け取れなくなるので要注意です。求職活動として認められる内容は以下を参考にしてください。
失業認定を受けた日から、5営業日で失業手当が振り込まれます。このように受給に至るまでには、書類の提出や待機期間、説明会の参加など時間や手間がかかるため、退職後は早めに行動することをおすすめします。
失業手当受給中のアルバイトは、基本的に可能です。ただし、労働時間や給与額次第では、失業手当の減給・先送りと判断されます。アルバイトを行う場合は、失業認定日に提出する「失業認定申告書」で、「アルバイトをした」と申告が必要です。もしこれを申告しなかった場合、失業給付の不正受給となり罰則があります。
注意点は、失業手当の手続きを行い「待機期間中」の期間にアルバイトはしてはいけないことです。この期間は「失業状態」となっている必要があり、少しでも収入を得てしまうと待機期間が延長になってしまいます。
以下に該当した場合、受給延長もしくは受給不可となってしまうので気をつけましょう。
| 受給不可 |
|
|---|---|
| 先送り | 1日4時間以上のバイト |
退職後、次の就業の目処が立ってない場合は、解説した手順を踏みながら早めに失業手当の申請を行いましょう。失業手当を受け取りながら、ポートフォリオの作成や自己学習をしたり転職活動を進めたりすることができます。
とはいえ、離職期間が長くなるほど転職には不利になることが多いので、早めに転職エージェントに相談することをおすすめします。
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