サーバーエンジニアやインフラエンジニアが給料を上げるために必要なこと

サーバーエンジニアとインフラエンジニアの仕事

まずは、ゲーム制作会社のサーバーエンジニアとインフラエンジニアは、どのような業務を行うのかを確認しておきましょう。

・サーバーエンジニアの仕事
かつてのゲームはパッケージ買い切りが大半で、すべての情報はその中で完結していました。しかし、現在のゲームやアプリはオンラインで遊ぶものがほとんどのため、ユーザーが遊んだ情報をサーバーで受け取ってデータベースを更新、結果をユーザーの手元に戻す作業を行っています。
このユーザーとのデータのやりとりを担う部分が、サーバーエンジニアの領域です。具体的には、ユーザーのアクセス管理、データの送受信、データベースの管理、サーバー自体のシステム構築といったものを担当することになります。

・インフラエンジニアの仕事
インフラエンジニアは、「インフラ＝基盤」という意味のとおり、プロジェクトを下支えするポジションです。ネットワーク全体の設計を行い、パフォーマンスを発揮できるようにチューニングをして、構築したネットワークの管理や監視、負荷の分散を図り、発生したトラブルに対応していきます。
フロントやサーバー、ネットワークのことを理解している必要があるため、一般的にはフロントエンジニアやサーバーエンジニア、ネットワークエンジニアで経験を積んでから就く職種です。

サーバーエンジニアとインフラエンジニアに求められるスキル

ゲームプログラマーや他業種からサーバーエンジニアやインフラエンジニアを目指す場合は、次のスキルを身に付けておく（しっかり勉強しておく）必要があります。

・UNIX
UNIXは、性能の低いPCでも動作する、高セキュリティ・高速処理などが特徴の、ネットワークに強みを持つOSです。オンラインゲームやスマホアプリのように大人数が同時に接続し、高度な処理を要求する場面にも適しているため、多くの企業が導入しています。

・LAMP
LAMPとは、UNIXと並んで需要の高いOS「Linux」と、ウェブサーバーを動かすソフトウェアの「Apache」、データベース管理システム「MySQL」、プログラミング言語の「PHP」「Perl」「Python」の頭文字を取った造語です。LAMPに習熟していることも、採用の基準となります。

・パケット
データをパケットという単位に分割して送受信することを「パケット通信」といいます。ゲームの開発においてパケット通信を効率良く行うことは、ユーザーの満足度や継続率にも影響を及ぼす重要な要素です。このしくみを深く理解していることも、エンジニアにとって大きな武器となります。

開発の現場で求められるのは資格ではなく新技術への知見

サーバーやネットワーク、インフラを構築するエンジニアに求められる技術を、目に見える形で保証するのがさまざまな関連資格です。しかし、ゲームの開発現場では、これらの資格を持っていることよりも、新しい技術に対する知見があることが重視される傾向があります。

例えば、社内外の勉強会やセミナーに積極的に参加していたり、海外の技術情報をまとめていたり、関連書籍をしっかり読んでいることが大切です。技術情報が集まるサイトで、最新の話題をチェックしておく必要もあるでしょう。また、同僚や先輩だけでなく、他社のエンジニアと情報交換することもおすすめです。
こうして得た最新の情報や技術は、ただ知っているだけでなく、身に付ける努力も重要です。通勤時間や自宅でも勉強をしている姿勢が評価につながります。

サーバーエンジニアとインフラエンジニアの給料

サーバーエンジニアやインフラエンジニアの給料は、会社の規模によって異なります。当然、大手ほど待遇は良くなりますが、一方で完全に分業が進んでいるため、多くの技術を実地で学びたい人には（一人に任される仕事の領域が広い）中小企業のほうが向いているかもしれません。

その人が持つスキルや経験によって給料は変わってきますが、シリコンスタジオエージェントに寄せられている求人の給与金額は年収350～850万円となっています。もちろん、過去に大きな実績がある場合や、技術レベルが圧倒的に高い場合は、この限りではありません。
サーバーエンジニアやインフラエンジニアは、ゲーム業界内での転職だけでなく、IT業界からの転職がしやすいことも特徴です。しかし、金融系大手企業などからゲーム業界に転職した場合、給料は前職と同等、あるいは下がることもありますが、その一方で比較的自由度の高い開発が行えるメリットがあります。