CEDECとは ― ゲーム業界用語解説

「CEDEC」は、Computer Entertainment Developers Conferenceの略で、CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)が主催する国内最大のゲーム開発者向けの技術交流イベントです。
初めて開催されたのは1999年。当時の名称はCESA Developers Conference(略称はCEDECで変わらず)でしたが、2011年より現在の名称になりました。
初めは東京ゲームショウに合わせて開催された「開発者向けの勉強会」であり、参加者も限られていましたが、規模の拡大とともに開催日数を増やし、会場もより大きな場所へと変わってきました。20回目となった2018年の開催地はパシフィコ横浜。セッションの数は254、47の展示ブースがひしめき、参加者も8,890人と巨大なイベントへと成長しています。

CEDECとは ― ゲーム業界用語解説

あらゆるクリエイターに学びがあるジャンル別セッション

セッションの内容は多岐にわたり、参加者はゲーム制作にまつわるさまざまな知見を得ることができます。ちなみに、2019年は以下の分野ごとに200以上のセッションが行われる予定です。

・ENG(エンジニアリング)

プログラミング技術、ハードウェアに関する技術、数理科学、開発効率の向上、オンラインやセキュリティ対策など

・PRD(プロダクション)

ゲームの開発工程、プロダクト管理の手法や環境、教育などに関する取り組みと事例など

・VA(ビジュアル・アーツ)

デジタルコンテンツの表現全般。新しい表現手法、制作フローの追究など

・BP(ビジネス&プロデュース)

コンピュータエンターテインメントをビジネス面から見たときの成功事例、インディーズの成功事例、ファンディングや営業手法、権利関係など

・SND(サウンド)

インタラクティブな音響演出、楽曲や効果音の制作、音声収録と編集、ローカライズといったゲームサウンド全般の制作技術や事例など

・GD(ゲームデザイン)

ユーザーの心をとらえるゲームを制作するために意識したこと、実行したこと、検討の仕方など、ゲーム制作の実践で得られた知見や事例など

・AC(アカデミック・基盤技術)

エンターテインメント業界の視点では気付きにくい新規技術や既存技術の応用例、要素技術や学術研究、企業研究の成果など

制作者に評価される「CEDEC AWARDS」

2008年から始まった「CEDEC AWARDS」は、開発者(※1)が、ゲームタイトルではなく、そこに使われた「技術」を表彰するものです。同じゲーム制作のプロに技術面を評価されることは、クリエイターとして確かな自信につながるものです。
「エンジニアリング」「ビジュアル・アーツ」「ゲームデザイン」「サウンド」の部門に分かれている点も、一般ユーザーが投票できるものとは一線を画します(※2)。また、ゲーム開発全般に貢献したクリエイターを表彰する「特別賞」、ゲームに関わる書籍や論文などを表彰する「著述賞」も選ばれるようになりました。

ちなみに、2018年の各部門の最優秀賞は下記の結果となりました。

  • エンジニアリング部門:「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」開発チーム
  • ビジュアル・アーツ部門:「NieR:Automata(ニーア オートマタ)」UIデザインチーム
  • ゲームデザイン部門:「スプラトゥーン2」開発チーム
  • サウンド部門:「ペルソナ5」サウンドチーム

また、特別賞として「バーチャファイター」や「シェンムー」を生んだ鈴木裕氏、著述賞としてゲームとAIの関係を解説した「ゲーム情報学概論」が選ばれました。

なお、2019年の各部門の最優秀賞は、CEDEC開催期間中の投票で決まるため、受賞者は確定していませんが、特別賞に「星のカービィ」「大乱闘スマッシュブラザーズ」で知られる桜井政博氏、著述賞に「チェインクロニクルから学ぶスマートフォンRPGのつくり方」が選考されています。

※1 CEDEC AWARDSのノミネーション委員会が選出した「優秀賞」の中から、CEDECのセッションを受講した来場者と講演者(どちらも開発者が大半を占める)、および運営委員の投票により「最優秀賞」を決定。
※2 ほかに「ネットワーク」部門もありますが、2019年は選出なし。

興味のあるセッションをチェックするのはクリエイターの務め

一般のゲームファンのあいだで、最も話題になるのは「基調講演」でしょう。多くの有名クリエイターが、自社の開発環境、最新タイトルで使った新技術、培われたノウハウなどを公開するほか、ゲーム業界やクリエイターへの提言を行ってきました。任天堂の宮本茂氏、「ドラゴンクエスト」シリーズの堀井雄二氏、レベルファイブの日野晃博氏、「龍が如く」の名越稔洋氏など、誰もが知る大ヒットタイトルの開発者はもちろん、作家の瀬名秀明氏や冲方丁氏、ロボット学者として知られる大阪大学の石黒浩氏など、そうそうたる面々が講演しています。

ゲームクリエイターや販売・広報などの担当者、周辺技術に携わる人しか参加できないCEDECは、一般のゲームファンには少し遠いイベントです。しかし、ゲーム制作に携わる人にとって、もはや参加は必須といっても過言ではありません。AAAタイトル、スマッシュヒットした作品などの制作過程で得られた知見や新技術を、開発に携わった本人から直接レクチャーしてもらえる機会を見逃す手はないからです。

現在のプロジェクトにすぐ反映することはできなくても、次の作品に取り入れたり、自社の開発環境を見直したりする際など、CEDECで学んだことが役に立つ場面は必ずあります。期間中に参加できなかったり、聞きたかったセッションを逃したりした場合は、講演後に実施される「タイムシフト配信」や過去のセッションのアーカイブである「CEDiL(CEDEC Digital Library)」を利用するようにしましょう。

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